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このブログについて
  • 毎週、管理者が「これは」と思った作品を記録・紹介しています(詳細)。
  • 現在、定期更新を休止中です。近日復帰予定。

Mon, 31 Oct 2005

[] 詐欺師の法則  詐欺師の法則 - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
EMAE Akiさん
サイト
aino > 安く 楽しく 幸せに暮らそう > Vol.1安く暮らす > 詐欺師の法則
ジャンル
現代一般(独り語り+講釈+ためになる系)

詐欺師に悩まされ続けた主人公が、その経験を生かして詐欺師への対抗策を語るという設定の作品。詐欺師とは?詐欺師の法則詐欺師を見破る方法と続く。物語というよりエッセイに近いかもしれない。本当にこれを読めば詐欺師に騙されなくなるのかという問題はともかく、饒舌な語り口調が非常に小気味良い文章。決して読みやすい文体ではないはずなのに、気が付けばそのテンポに引き込まれている自分がいる。最初は「あれ?」と懐疑的に読み始めたのに、読み終えたときには「おお!」と凄いことを知り尽くしたような気分になっている。どうにでも解釈できる抽象論があるかと思えば、やたらと具体的なアドバイスが載っていたりもする。半分の真実の中にもう半分のペテンが隠された――そう、作品自体が「詐欺」の巧妙なアナロジーになっているのである。

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Mon, 24 Oct 2005

[] サキ  サキ - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
多木等 正貴さん
サイト
PRIMITIVE COLORS > log > [中篇] > サキ
ジャンル
SF(人工知性+恋愛系)

携帯電話に搭載された女性型AIが、持ち主の青年に恋をするおはなし。短い文章の中に凝縮された少しコミカルで少しシニカルで、それでいて少し切ない物語の味わいもさることながら、この作品の最大の特徴は「携帯電話」というアイデアそのものにある。SFにおいて「機械が人間並みの知能を持ったら」といったシチュエーションを描く際に立ちはだかるいくつかの問題――(1)人間と同等の知性が「機械」の身体に宿る不自然感、(2)機械とはいえ人間と同等の存在が「廃棄」される展開に付き纏うグロテスク感、そして何より(3)人間と同等の知性を「所有」して良いのかという道義的な抵抗感――それらを「彼女は携帯電話である」という設定によって軽やかに回避しているのだ。彼女はあたかも受話器の向こう側にいる人間のように語り、笑い、泣き――去り際には、ただ「切」ボタンを押せば良い。とにもかくにも、読み切るために数分の時間を費やして損はない一作。

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Mon, 17 Oct 2005

[] ロタチオン  ロタチオン - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
ハヤシカイエさん
サイト
うみがめのスープ > 小説 > ロタチオン
ジャンル
時代小説 (女中+書斎+恋愛+太平洋戦争系)

あたしは弐百円で見知らぬ土地に売られた――このフレーズから始まる物語は、しかし暗くもなければ、軽くもない。「許されざる恋」にカテゴライズされる状況だと思うけれど、取り立てて悲恋という訳でもない。戦時下の危ういバランスの上で揺れながらそれでも温かで確固としたストーリーが綴られていくのは、ひとつには主人公の少女の強さのおかげである。彼女は頭が良くて、本当に強い。「まえがき」を拝見する限り作者さんは設定や描写のリアリティについて気にしておられるようだけれど、いわゆる「戦争小説」ではない本作のこと、現代の読者へ物語を伝えるために、このリアルとアンリアルの配合は絶妙だと思う。何はともあれ、(東北弁にアレルギーがなければ)一読の価値のある作品。

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Mon, 10 Oct 2005

[][] イルカ  イルカ - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
水琴亭さん
サイト
水琴亭 > イルカ
ジャンル
異世界ファンタジー(パロディ+コメディ+冒険勇者系)

女神の啓示を受けて勇者となった少女が、数々の苦難を乗り越え、ついに魔王を――などというRPG譚とは似て非なるパロディ・ストーリー。女神は単なるわがまま姉さんだし、勇者は飽きっぽくて他力本願で(多分)万年レベル1。では、なぜ彼女はやりたくもない「勇者」を続けるのか? 勇者の印、頭上の「▼」(画面上で判別しやすいように光っているアレ)が恥ずかしいからである。魔王を退治しなければ「▼」が消えないのである。色気より食気とはいえ、彼女も年頃の女の子なのだ。

――と、悪ノリ気味の設定ながら、物語自体はしっかりしていて安心して読める。登場する神様、貴族、王族、ライバル(?)などRPG的なキャラクターたちがそれぞれ過剰に個性豊かで毎回楽しませてくれるし、西洋風と東洋風の混ざり合った世界設定も味わい深い。そしてどうやら飽きっぽくて他力本願な少女も「仲間を惹き付ける」という勇者の基本にして最も重要な資質は備えていたようで――

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Mon, 03 Oct 2005

[] 魔法の花嫁  魔法の花嫁 - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
彩原ゆいさん
サイト
My Library > 魔法の花嫁
ジャンル
異世界ファンタジー(童話+魔法+世話焼き姉さん系)

王城で催される舞踏会。可愛らしい妹たち。森の中に住む不思議な魔法使い――そんなキーワードが散りばめられた、優しく柔らかな童話と評するしかないストーリー。ライトノベル風のファンタジーによくある大仰な設定などはなく、そのままディズニーあたりが映画化しそうなくらいに正統派の展開が嬉しい(それでいて、現代的なテイストも少し)。スリルやサスペンスを求める読者には不向きだけれど、たまには童心に返ってほっとするおはなしを読んでみるのも良いかもしれない。

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