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  • 毎週、管理者が「これは」と思った作品を記録・紹介しています(詳細)。
  • 現在、定期更新を休止中です。近日復帰予定。

Mon, 28 Nov 2005

[] 陛下行幸  陛下行幸 - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
アエリアさん
サイト
アエリアルーム > 小説 > 陛下行幸
ジャンル
現代ファンタジー(ナンセンス+パニック系)

天皇陛下がアポなしで来社した――この単純なシチュエーションから、よくぞここまで意味不明な暴走掌編を仕立て上げてくれた、と感嘆しきり。恐慌に陥る群集。右往左往する者、地面に平伏する者、無礼を働いたと思い込み切腹を試みる者。水戸黄門が印籠を振りかざしながら突撃してきてもこうはなるまい。「て、て、天皇陛下様だぁあああ」と叫ぶ主人公はさながら「オ、オ、オロチが出たぞぅううう」と逃げ回る昔話の村人Aのようである。すべてがパニックに侵されていく中で「陛下」に関わる文という文が半ば無理矢理な敬語で統一された表記は、一言も発しないという彼の特徴と相まって現代人が忘れている自然への畏怖を逆説的に思い出させてくれる。散々暴走しておいてラストは非常にしょんぼりするようなオチしか付いていないのだけれど、それで良いのだ。天災に意味などないのだから。

Aeria=von=ObersteinAeria=von=Oberstein2005/12/27 21:03 いや、どーも、どーも態々このように紹介していただいて。

2%(管理者)2%(管理者)2005/12/30 05:28こちらこそ面白いおはなしを読ませていただいてありがとうございます。サイトの方もときどき拝見しております。

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Mon, 21 Nov 2005

[][] 或る少女の肖像  或る少女の肖像 - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
Lis Sucreさん
サイト
Lis Sucre > Novel > 或る少女の肖像
ジャンル
時代小説(恋愛+19世紀フランス+もどかしい系)

暗いトラウマを抱えて孤児院から逃げ出した少女と、実家を飛び出し画家として暮らす青年貴族のほのかなラブストーリー。二人は割と重い過去を背負っていたりするのだけれど、物語は総じて軽快に――気障な台詞を畳み掛けるように紡ぎ出す青年と、気丈で辛辣な物言いをする少女の掛け合いを軸として――進む。二人の間に流れる空気の巧みな緩急がストーリーを引き締めている印象。サブキャラクターたちにもそれぞれアクがあって素敵だし、忘れてはいけないのがイラストの良さ。挿絵付きのオンラインノベルには「イラストはちょっと……」というものも多いけれど、この作品に関してはスケッチ風のイラストが物語の外観を和らげ、魅力を高めるのに一役買っている。また、連載を通した展開は現在最新の第9章にして急転直下といったところ。しばらくは目が離せない。

カテゴリを移動しました:短編・連作→長編・連載中

カテゴリを移動しました:長編・連載中→長編・完結

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Mon, 14 Nov 2005

[][] 修理屋と客  修理屋と客 - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
菊永まきさん
サイト
孵化する心 > オリジナル作品 > 小説+絵+漫画
ジャンル
SF(サイバーパンク+日常系)

天災後の近未来、廃墟と化したビル群、前時代的な暮らしを営む人々――と、使い古された設定ではあるのだけれど、この作品は雰囲気が出色。特に大きな事件が起こる訳でもなく、主人公である少女とそれを取り巻く人物たちのちょっとした日常が描かれる。「何でも探す道具屋」や「何でも直す修理屋」などといった紋切型の能力を持つ彼らは名前を持たず単に「道具屋」「修理屋」とだけ呼ばれていて、そうした匿名性が絶妙な荒廃感を演出している面も。サイバーでパンクな街角にてのんびりと茶を啜るオヤジたち――という微妙な世界観と相まって、このストーリーが淡々としているのかそれとも大仰なのか、登場人物たちは人間味豊かなのか単なる記号なのか、彼らの人生がハードなのかそうでないのか、どうにも判断できない。ただ、そうあるべくして「純真」な少女の言動・行動が彼らとそして読者たちの心を柔らかくほぐしてくれることだけは確かだ。

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Mon, 07 Nov 2005

[][] 失恋クエスト  失恋クエスト - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
穂村 一彦さん
サイト
大陸工房 > ◆小説 > 失恋クエスト
ジャンル
異世界ファンタジー(パロディ+ラブコメ+ドラクエ系)

勇者は魔法使いや僧侶、商人とパーティーを組んで魔王の居城を目指し、魔王は「世界の半分をお前にやろう、わっはっは」と提案する――これだけの説明で恐らく日本人の数割が了解するに違いない、そんな世界、そんな時代。しかし、勇者は王女にフラれたショックで戦意消失、あまつさえ魔王に同情されたりして良いとこなし。ついでに、第2話以降はしばらく出番もなし。シリーズのメインテーマは、冒険を終えて「普通の女の子」になった魔法使い(恋愛LV1)のちょっと普通でない恋愛模様であるからして――

一言でいうと、漫画やライトノベルによくあるパロディもの。お約束にお約束を重ねたコテコテのコメディなのだけれど、作者さんはこうした軽めの文章を書き慣れた人のようで非常に読みやすい。ひたすら初々しい主人公たちが一昔前の少年/少女漫画を読んでいるようで可愛いし、おやつがわりに気楽に楽しめる良作。

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