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このブログについて
  • 毎週、管理者が「これは」と思った作品を記録・紹介しています(詳細)。
  • 現在、定期更新を休止中です。近日復帰予定。

Mon, 08 May 2006

[][] うちのジイさんが言っていた  うちのジイさんが言っていた - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
SHI-Fさん
サイト
蒼天 > うちのジイさんが言っていた
ジャンル
異世界ファンタジー(迷い込み+魔王+戦略+戦術+微ラブ系)

異世界へ連れ込まれて魔王にされました、というと(少なくともWeb小説界隈では)すっかり見飽きた設定。それなのに本作が面白いのは、主人公の少年が「魔王の力」を得る暇もなく内乱の只中に放り込まれてしまうからだろう。脆弱なヒトとしての能力しか持たない少年が口先と人の良さで軍隊を掌握、戦争を収めていく様子は痛快の一言。魔王の国だけでなく竜人の国や獣人の国など拮抗する勢力が虎視眈々と互いの領域を狙っているという設定もあり、ハラハラしながら楽しめる。加えて、特筆すべきは脇役を固める中年親父キャラクターの魅力。「ライトノベル」を冠するに相応しく、ストーリーのメインは10代の少年少女たちの友情と恋愛と戦いと日常とドタバタなのだけれど。敵方/味方、軍部/政府を問わず物語の要所で暗躍する中年たちがとにかく渋い。そして、熱い。経験を生かして若者を導いたり、しがらみに囚われて葛藤したり、主人公たちよりもよほど人間臭いのだ。この中年マジックが本作を他より頭ひとつ突き抜けたレベルに押し上げていると言っても過言ではないと思う。

現在、第3章を連載中。完結済の2章まででもかなりのボリュームがある。戦略の第1章、政略の第2章と来て、次はどんな展開になるのか楽しみな作品。

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Mon, 24 Apr 2006

[] 魔法使いにできること  魔法使いにできること - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
古戸マチコさん
サイト
へいじつや > 読みきり短編全リスト > 「魔法使いにできること」
ジャンル
異世界ファンタジー(ほのぼの+魔法+夢見る少女系)

作者さんは長編でも有名だし、コメディもシリアスも巧みな方なのだけれど。紹介者の趣味でこの作品を。

おとぎ話に出てくる魔法使いを探して異国を旅する世間知らずの少女と、技術を買われて村人に魔法使いと称される電気技師の青年。少女は言った――はじめまして魔法使いさん!! 扱うテーマも展開も、特に目新しいものではないと思う。でも、こういった和み系のストーリーは読者をハラハラさせたり意表を突いたりするためにある訳じゃない。読んでいて安心できて、読み終えて優しい気持ちが残る。例えば、奈知未佐子の掌編漫画集のような……うーん、ちょっと違うか……とにかくそういう、暖色の微風みたいな、柔らかい光みたいな、少し不思議な雰囲気が好きな人にお薦めの作品。

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Mon, 17 Apr 2006

[] 毒の伯爵  毒の伯爵 - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
睦月周さん
サイト
睦月堂工房 > LIBRARY > OLD FASHIONED > 毒の伯爵
ジャンル
異世界ファンタジー(陰謀+牢獄+巨匠系)

地位を妬む異母兄の計略に嵌り、無実の罪で投獄された伯爵。世の悪人どもを戦慄させる名を持つ山牢、天然の洞穴を使ったその厚い壁を破ることは不可能。しかし、復讐心に身悶える彼の背に、ある老齢の囚人の声が届く――お前さん、どうあってもここを出たいかね?

軽めのWeb小説とは一線を画した、伝承文学のような空気が印象的な一編。一歩引いた視点からの語りとか、ひたすら地味でいて荒唐無稽な展開とか、突き放した感じのラストとか、ストーリーを編み上げる硬質かつ軽妙な文体とか。読んでいると、あたかも外国の片田舎に伝わる歴史小話に触れているような気分になってくる。

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Mon, 20 Mar 2006

[] 王女の理由 -Princess of Destiny-  王女の理由 -Princess of Destiny- - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
枕さん
サイト
日暮道遠 > 小説 > 王女の理由 -Princess of Destiny-
ジャンル
異世界ファンタジー(コメディ+逃亡+三流傭兵+王女様系)

ひょんなことから渦中の王女を人質に取って逃亡する破目に陥った男。彼を追うのは王女の親衛隊だけじゃない。邪教団に追われ、傭兵団に追われ――基本的に下っ端でしかない男に立ち向かう術などあるはずもなく、びくびくしながらこそこそと隠れ回るのみ。行動は成り行き任せで、立場は人質であるはずの少女よりも完璧に格下。敵に出会えば逃げ、出会わなくても隠れ、終いにはすべてを放って逃げ出す始末。ひたすら情けない。なのに――何というか、その情けなさに筋が通っていて妙に渋いのだ(実際、彼のダメさ加減が物語の鍵を握っていたりする)。颯爽と見得を切るでもなく、勇気を奮って敵中に斬り込むでもなく、最初から最後まで逃げ続けているのに格好良い主人公というのはかなり貴重な存在かもしれない。

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Mon, 06 Feb 2006

[][] Crusade~The end of "CRUSADE"  Crusade~The end of "CRUSADE" - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
えあさん
サイト
えあちゃんのよくばりなほーむぺえじ > E N T E R > 辺境図書館 > Crusade ~The end of "CRUSADE"
ジャンル
異世界ファンタジー(戦記+魔術+もどかしい系)

6年前、絶大な武力をもって大陸を制覇した帝国。立ち向かうは、大陸の片隅で小さな叛乱ののろしを上げた大陸解放軍――という舞台設定で、戦争をしたり、漫才をしたり、悶々としたり、恋の鞘当てをしてみたり、ちょっぴりシリアスな過去が語られたりする大作。この作品の見所は、何といっても多彩なキャラクターたち。あらゆる意味で強いヒロイン(戦闘狂)、押しが弱い軍師の主人公(魔術師)、正直者な亡国の王子(熱血漢)――冒頭から登場する主要人物はこのくらいだけれど、ストーリーが進むにつれて味方/敵方を問わず一癖ある人々がどんどん登場してきて、息を吐く暇もない。圧巻。とても腹黒い大神官とか。もっと腹黒い魔導士とか。戦術らしい戦術が見られるのが緒戦だけというのが戦記好きの読者としては少し惜しいところなのだけれど、そのかわりに後半では迫力一杯の魔術戦が満載なので文句はない。完結済みの本編のほか、連載中の番外編もあり。

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