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  • 毎週、管理者が「これは」と思った作品を記録・紹介しています(詳細)。
  • 現在、定期更新を休止中です。近日復帰予定。

Mon, 13 Mar 2006

[] 落日の挽歌  落日の挽歌 - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
Manukeさん
サイト
Manuke Station > ENTER > SS & Novel > 落日の挽歌
ジャンル
SF(シリアス+人類+不条理系)

人々が狩猟によって日々の糧を得る世界。一人の男が妖精族の女と出会うシーンから、物語は始まる。美しい女に惹かれる男。ただ、それは決して恋愛感情のようなものではなく、あるいは彼女の圧倒的な力と可能性に惑わされただけなのかもしれない。似たようなヒトの姿を持っていても、彼らの種族と彼女らの種族はそれくらい異質な存在なのだ――

僅か6000字の中に壮大な物語が凝縮された作品。とにかく、密度の濃さとスケールの大きさが凄い。ラストの種明かしまで一気に読み進めて、まるで長編を読了した後のような充実感を味わってしまった。後書きを拝見すると、作者さんは執筆に際してきちんと資料を参照なさったそうで、ディテールまで含めた作品の説得力にも納得するほかない。

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Mon, 14 Nov 2005

[][] 修理屋と客  修理屋と客 - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
菊永まきさん
サイト
孵化する心 > オリジナル作品 > 小説+絵+漫画
ジャンル
SF(サイバーパンク+日常系)

天災後の近未来、廃墟と化したビル群、前時代的な暮らしを営む人々――と、使い古された設定ではあるのだけれど、この作品は雰囲気が出色。特に大きな事件が起こる訳でもなく、主人公である少女とそれを取り巻く人物たちのちょっとした日常が描かれる。「何でも探す道具屋」や「何でも直す修理屋」などといった紋切型の能力を持つ彼らは名前を持たず単に「道具屋」「修理屋」とだけ呼ばれていて、そうした匿名性が絶妙な荒廃感を演出している面も。サイバーでパンクな街角にてのんびりと茶を啜るオヤジたち――という微妙な世界観と相まって、このストーリーが淡々としているのかそれとも大仰なのか、登場人物たちは人間味豊かなのか単なる記号なのか、彼らの人生がハードなのかそうでないのか、どうにも判断できない。ただ、そうあるべくして「純真」な少女の言動・行動が彼らとそして読者たちの心を柔らかくほぐしてくれることだけは確かだ。

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Mon, 24 Oct 2005

[] サキ  サキ - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
多木等 正貴さん
サイト
PRIMITIVE COLORS > log > [中篇] > サキ
ジャンル
SF(人工知性+恋愛系)

携帯電話に搭載された女性型AIが、持ち主の青年に恋をするおはなし。短い文章の中に凝縮された少しコミカルで少しシニカルで、それでいて少し切ない物語の味わいもさることながら、この作品の最大の特徴は「携帯電話」というアイデアそのものにある。SFにおいて「機械が人間並みの知能を持ったら」といったシチュエーションを描く際に立ちはだかるいくつかの問題――(1)人間と同等の知性が「機械」の身体に宿る不自然感、(2)機械とはいえ人間と同等の存在が「廃棄」される展開に付き纏うグロテスク感、そして何より(3)人間と同等の知性を「所有」して良いのかという道義的な抵抗感――それらを「彼女は携帯電話である」という設定によって軽やかに回避しているのだ。彼女はあたかも受話器の向こう側にいる人間のように語り、笑い、泣き――去り際には、ただ「切」ボタンを押せば良い。とにもかくにも、読み切るために数分の時間を費やして損はない一作。

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Mon, 20 Jun 2005

[][] ケインとラニー  ケインとラニー - 読書ログ@Web小説 を含むブックマーク

作者
TERUさん
サイト
Script1 > 長編小説 > ケインとラニー (スペースオペラ)
ジャンル
SF(コメディ+スペースオペラ系)

辺境の発展途上惑星である地球からやってきたA級パイロット青年が、放浪の民クリシュナ人であるヒロインの策略にはまり高級バトルシップの専属パイロットにされてしまう。とはいえ、何だかんだで宇宙を探索したかった青年は宇宙海賊まがいの生活を楽しみ、ヒロインと愛を深め、悪漢を懲らしめ、お姫様を助けしているうちに強大な敵が――と、冒険活劇の王道を行くストーリー。この作者さんの作品はどれも完成度が非常に高く、エンターテインメントに徹しているので安心して読める。

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